退職を伝えるとき、職場との関係や空気感を気にしてしまって「うまく伝えられない」「トラブルにしたくない」と感じる人は多いです。
転職が決まっても、「辞める話をするのがストレスだな」と思うだけで動けなくなる人もいます。
今回登場する渡辺翔さん(仮名)もその一人です。

自分で言いづらい内容を、プロに任せたことでスムーズに退職できたという体験を、リアルな言葉で語っていただきました!
渡辺さんのプロフィール
―まずは簡単に自己紹介をお願いします。
「渡辺翔(仮名)です。今31歳で、退職代行を使ったのは29歳のときでした。当時は都内の物流会社で働いていて、社内の調整役みたいなポジションでした。社歴は6年目に入っていましたね」
―転職活動はその間に進めていたんですか?
「そうですね。年明けから少しずつ動いていて、春頃に内定をもらって入社日も決まっていました。ただ、退職のタイミングや切り出し方に悩んでしまって。どうしたものかと考えていたところで、退職代行を使ってみようかと思ったんです」
転職が決まった後に感じた退職への不安
―辞めること自体に迷いはなかった?
「全くなかったです。新しい職場の条件も人間関係もすごくよさそうで、環境を変えることには前向きでした。でも、問題は“いまの職場とどうやって別れるか”の方で」
―どうしてそこに不安を感じたんですか?
「うちの会社は昔ながらの雰囲気で、退職を申し出るとネチネチ言われたり、しつこく引き止められたりするのが日常なんです。僕の前に辞めた先輩は3回面談させられて、最後は社長まで出てきたって聞いてました。そういう話を知ってたから、怖くなってしまったんですよね」
退職代行という選択肢を検討した理由
―退職代行を知ったきっかけは?
「正直、最初は“使うつもり”ではなかったんです。でもネットで“退職 引き止め 回避”とか調べてたら退職代行がヒットして。いろんな体験談を読んでるうちに『もしかして自分にも合ってるかも』って思いました」
―実際に利用を決めた決定打は?
「入社日までにちゃんと手続きが終わってないと困ると思ったのが一番ですね。プロが間に入れば、余計なストレスもなくちゃんとスケジュール通りに話が進みそうだなと思ったので、もうここで迷うより頼んだ方が建設的だと思いました」
実際の利用の流れとやり取りの内容
―申込みから退職完了までの流れはスムーズでしたか?
「はい、とてもスムーズでした。まずLINEで簡単な相談をして、そこから電話でヒアリングしてもらって。事情や希望日、会社の情報などを伝えたら、あとは向こうが全部進めてくれました」
―会社とは一切やり取りしていない?
「一度もしていません。退職の意思も書類のやり取りも全部代行さんがしてくれました。最後に制服とIDカードを郵送して終了でした」
―スムーズに終わって安心しましたか?
「めちゃくちゃホッとしましたね。後腐れもなく、入社日までに何も問題が起きずに済んだのが本当に助かりました」
会社の反応と円満退職の実現
―会社側のリアクションはどうだったと思いますか?
「後日、共通の知人から聞いたんですが『あっさり辞めたな』くらいの反応だったそうです。正直、辞めると決まった人に対してそこまで深追いしないのが現実なんだと思います。僕としては揉めるのが一番イヤだったので、こうやって穏やかに話が終わったのは理想的でした」
―社内の人間関係はどうなりました?
「直属の人には挨拶ができなかったけど、LINEで個別に連絡した人もいて、みんな『頑張ってね』と返してくれました。代行を使っても、人との縁が壊れるわけじゃないんだなと思いましたね」
退職後の心境と新しい職場での変化
―新しい職場ではどんなふうに過ごしていますか?
「今はIT系の企業で営業サポートをしています。前の職場とは雰囲気が全然違って、意見を言いやすいし、自分の時間もちゃんと持てる働き方ができています」
―心境的な変化はありましたか?
「大きいですね。前職の頃は“辞める”って決断をするのも怖かったけど、一歩踏み出してみたらすごく自由になれました。あのとき行動して本当に良かったと思っています」
まとめ
渡辺さんの体験から分かるのは、退職代行は“揉める人”のためだけじゃないということです。
転職先が決まっていても、穏やかに円満に退職したい人にとって、第三者が間に入ってくれる安心感はとても大きいですね。
退職の話を切り出すのが怖い、でも前に進みたいという方にとって、退職代行は前向きな選択肢のひとつとして活用できるはずです。

無理せず、自分らしく働くための一歩を踏み出してみて下さい!