仕事ばかりの毎日。気がつけば、朝起きて会社に行って、夜遅く帰って寝るだけ。
そんな生活を続けていると、「これが本当に自分の望んでいた人生なのかな?」とふと考える瞬間がありますよね。
今回の高橋さん(仮名)もその一人でした。
退職を自分から切り出せなかった彼女は、退職代行という方法を選ぶことで、自分の生活を見直す大きなきっかけを得ました。
高橋さんのプロフィール
―本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。
「よろしくお願いします。高橋美奈(仮名)です。今は31歳で、退職代行を使ったのは2年前の29歳のときでした。当時は都内のアパレル関連の商社で営業職をしていて、取引先の対応や展示会の準備、在庫の調整などを担当していました」
―かなり忙しそうなお仕事ですね。
「そうですね、毎日バタバタで、月の残業時間は平均60時間くらい。繁忙期は土日も出社してました。毎日何かに追われていて、自分の時間はほぼゼロでした」
働き詰めで感じていた違和感と疲弊感
―その生活を続けていて、どんな気持ちになりましたか?
「最初は“やりがい”って言葉で自分をごまかしてました。でも、ある時から『この仕事、いつまで続けるんだろう』と考えるようになってきて。帰ってからも疲れすぎて食事も適当、土日は寝るだけ。趣味も人付き合いも全部後回しになって、いつも“時間がない”って口癖みたいに言ってました」
―体調などに影響はありましたか?
「ありました。寝ても疲れが取れないし、ずっと肩こりと頭痛があって、たまに動悸もして。心と体がずっと緊張していたんだと思います」
自分の時間がない生活への疑問と迷い
―退職を考え始めたきっかけは?
「ある日、同期とたまたま会って、“最近どう?”って聞かれた時に、『最近、何もしてないな』って口に出してしまったんです。それが自分でもショックで。“何もしてない”って、仕事してるのに。そこから『私の人生、このままでいいの?』って疑問が浮かぶようになって」
―そこですぐに退職を決意したんですか?
「いえ、すごく迷いました。会社の人間関係は悪くなかったし、自分の業務にも慣れていたので、“辞める理由がない”と自分に言い聞かせて。でも同時に“このまま時間が過ぎていくのは嫌だ”って思いもずっと消えなくて」
退職代行の存在を知ってから決意するまで
―退職代行はどうやって知りましたか?
「ネットで“退職 言えない”って検索したときに広告で出てきました。最初は『こんなサービス使う人いるの?』って思ってたんですけど、実際に利用した人の体験談を読んで、気持ちが変わりました。“自分が一歩踏み出すための手段”として見えるようになったというか」
―決意するまでにどれくらいかかりました?
「1週間くらいです。何度もサイトを見て、問い合わせフォームを開いて閉じて……を繰り返して、最終的にLINE相談をしてみました。返信が丁寧で、無理に進めようとしない対応に安心して、お願いすることに決めました」
実際に退職代行を使ってどう変わったか
―退職手続きはスムーズに進みましたか?
「とてもスムーズでした。相談した翌日には代行の方が会社に連絡してくれて、私からは一切連絡をすることなく、退職が進みました。会社からの引き止めもなく、最終的なやり取りもすべて代行の方が間に入ってくれました」
―退職できた時の気持ちはどうでしたか?
「信じられないくらいホッとしました。辞めた日の夜、久しぶりに深く眠れて“自分の選択は間違ってなかった”と感じました。罪悪感よりも、安心感が強かったです」
自分の時間を取り戻してからの過ごし方
―退職後はどのように過ごしていましたか?
「最初の1ヶ月は完全に“休む”ことに集中しました。朝起きて散歩して、好きな音楽を聴いて、本を読んで、友達とランチして。学生以来こんな自由な日々はなかったと思います」
―その後のキャリアについては?
「今は派遣で事務の仕事をしています。残業はなくて、週末もしっかり休めます。給与は少し下がりましたが、自分の時間を優先したかったので満足しています。資格の勉強も始めていて、来年には転職を目指そうと考えています」
まとめ
高橋さんの体験は、「忙しさに飲まれて、自分の時間がなくなってしまっている」人にとって、共感の連続だったのではないでしょうか。
退職代行は、ただ会社を辞めるための手段ではなく、「もう一度自分の人生に目を向けるためのきっかけ」になる場合もあります。
無理をして心も体もすり減らす前に、選べる道があるということを感じていただけたら嬉しいです。

誰かの期待のためだけではなく、自分のために時間を使うという選択を、もっと多くの人ができるようになればと思います!